花フェスタ記念公園茶室

:::花フェスタ記念公園について:::

美濃は茶の湯のさかんな場であり、茶を嗜む人も多い所です。茶人として知られた古田織部も美濃出身です。このような背景から、公園内に茶室を建設することとなりました。

小間「織部庵」にはオリベイズム(織部が持っていた自由奔放、独創性などの特徴・理念の総称を岐阜県ではこう呼んでいます)を反映させた様式となっています。

所在地:
設計者:
用途:
建築年:
備考:
可児市瀬田1584-1
中村昌生
茶室
1998年

この茶室は大きく玄関棟、広間棟、立礼棟、織部庵にわかれています。

広間棟は三方に開口を設けてあります。西に大きな濡縁があり、内外の連続性を感じさせます。広間の南側は吹き抜けになっており、庭から迫ってくる築山と内部との連続性をもたせています。逆に北側の庭は砂利と苔による平面的な構成となっています。

立礼棟は開口部の関係で、床(とこ)と点前座が離れた配置となっています。床(ゆか)は美濃産の陶板を敷いています。

織部庵は四畳半台目(四畳半と台目畳)の茶室で、その名前の通り、茶道口や点前座等織部好みの構成が見られます。また、突上窓、花明窓、色紙窓など開口が多いのも特徴です。

(調査:平成13年度2年建築学科 山口陽平)