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ニューラルネットワークの協調・競合作用

ニューロン間のシナプス結合には,興奮性と抑制性の2種類がある. 興奮性のシナプスは tex2html_wrap_inline1305 であるため,式(2.1)から, そのニューロンが発火すると,他のニューロンも発火しやすくなる. これをニューロン間の協調作用という. 逆に tex2html_wrap_inline1307 の場合そのニューロンが発火すると他のニューロンは発火しにくくなる. これを競合作用と呼ぶ.

一般にニューロンが多数相互結合したニューラルネットワークにおいても, 同様の効果が各シナプス結合の正負によって生じる. ニューラルネットワークの情報処理過程においては, その情報は各ニューロンの興奮によって担われているため, ニューラルネットワーク上の興奮パターンが重要な意味を持つ. したがって,正のシナプス結合によってニューロン同士がともに興奮しようとする 協調作用が,ニューラルネットワークの並列情報処理の基本的なダイナミクスとなる [3].

協調作用は,相互に結合したニューロンの一つが, 他のニューロンに自分と同じように興奮を促すものであり, 競合作用は,他のニューロンに自分と逆の反応を示すように促すものである.



Deguchi Lab.