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4.1 学習

  学習とはニューロン間のシナプス結合の変化であり、学習するということは、次にそのパターンが入力された時にはすばやく想起するように、ニューロン間のシナプス結合を変化させることである。

本研究ではニューロンの内部状態だけで学習を進めるか判断する逐次学習法を用いてパターンを学習する。逐次学習法ではHebbの原理を用いた。Hebbの考え方は教師なしでいかに学習が進むかという難しい問題に答えるものである。Hebbのシステムは、学習というのは二つのニューロンと一個のシナプスだけの純粋な局所的な現象であり、ニューラルパターンをつくり出すため、フィードバックシステムが必要とされないことである。[8] Hebbの学習は相関学習で、シナプス結合で結ばれたニューロンが二つある時、互いのニューロンが同じ状態(共に興奮)のときにはシナプス結合を強くする学習方法である。逐次学習法はHebbの理論を応用し、互いのニューロンが同じ状態(共に興奮、静止状態)のときにはシナプス結合を強くし、違う状態(一方が興奮、もう一方が静止状態)のときにはシナプス結合を弱くする学習方法であり、2.4節で述べた協調 tex2html_wrap_inline1188 競合作用を利用したものである。



Deguchi Toshinori
Thu Jul 13 13:13:35 JST 2000