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目的

動的想起を利用した技術にサーチアクセスがある。サーチアクセスでは、検索したいパターンそのものが分からず、その特徴をしか知らない場合に、動的想起によりネットワークから出力されるパターンの特徴との比較によって検索したいパターンを求める。そのため、サーチアクセスでは、学習したパターンが多く(理想的には全て)想起されねばならない。しかし、 4.2節に書いた通り、動的想起状態にあるカオスニューラルネットワークは、必ずしも学習したパターンの全てを想起するわけではなく、いくつかのパターンを想起しない場合もある。そこで、本研究では、どのような条件によってネットワークがより多くのパターンを想起し得るのかを調べる。

ところで、カオスニューラルネットワークが学習し得るパターンの数(記憶容量)と、ネットワークを構成するニューロンの数(素子数)との間には相関があり、ネットワークの素子数が多いほど記憶容量は増加する、ということが過去の研究[5]により確かめられている。そこで、動的想起により想起されるパターンの数にもまた、ネットワークの素子数との間に相関が存するのではないか、と予想される。

本実験の目的はこの予想の正否を確かめることである。



Deguchi Lab.