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はじめに

カオスニューラルネットに浅川らが提案した個々のニューロンの内部状態から 逐次的にパターンを学習する学習法を用いると従来の相関学習よりも より多くのパターンを学習することができる[1]。

この学習法により結合荷重は二つの特徴を持つ。 一つは結合荷重の値を細かく取ることが可能なことである。 従来の学習法では一度に変化する結合荷重の大きさが決まっており、 最大でも結合荷重は学習パターン数とおなじ回数しか変化しない。 逐次学習法では結合荷重の変化量を小さく設定することができ、 学習条件が成立する度に変化するため 結合荷重が取り得る値が多くなる。

また、もう一つの特徴として結合荷重の非対称性がある。 これはニューロンiとニューロンjがある時、 ニューロンiからニューロンjへの結合荷重と ニューロンjからニューロンiへの結合荷重が違う値となるものである。 昨年の研究で非対称な結合荷重に処理を加え 対称な結合を持つネットワークとしても学習が可能なことがわかった。 そこで、本研究では、逐次学習方のもう一つの特徴である 結合荷重の取り得る値が多くなるという特徴について調べる。



Toshinori DEGUCHI
2005年 2月 1日 火曜日 16時14分46秒 JST