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カオス的挙動

  カオス的挙動とは、入力値がわずかに違うことが、その後の振舞いに甚大な影響 を与えることである。 カオス的挙動の例として、式 (3.1)のような関数を考える。 この関数はカオス状態を示すことが知られている。 この関数の入出力応答は図 3.1のようになる。

  equation124

   figure130
図 3.1: カオスを示す関数の入出力特性

この関数に初期値を与え、その出力値を再び入力値とし、繰り返し計算する。

   figure137
図 3.2: 初期値 tex2html_wrap_inline1419

   figure144
図 3.3: 初期値 tex2html_wrap_inline1421

図 3.2に初期値 tex2html_wrap_inline1419 、図 3.3に 初期値 tex2html_wrap_inline1421 として50回繰り返し計算した結果を示す。 繰り返し回数が15回までは同様の振舞いをするが、それ以降は初期値が百万分の一 違うだけで振舞いが全く異なっている。 このように、カオス状態ではわずかな誤差が拡大され、系の振舞いを大きく 変えてしまうことがわかる。



Deguchi Lab.