信号の到達時間を考慮したニューラルネットワークである 同期ニューラルネットワークにおいて、 周期パルスや周期信号を検出することが出来た。また違う周期のパルスと 合成した信号の中から特定の周期を検出することも出来た。
しかし現在のネットワークの構成では、検出したい周期だけでなく その高調波も検出してしまうことがわかった。
また、第4章で決定した学習原理によって、 外部から入力した周期パルスを学習して、その入力した周期の信号を 検出するネットワークを自己形成することが出来た。 しかし、周期信号は学習することが出来なかった。
これらの結果から、同期ニューラルネットワークの構造も学習方法にも まだ改良の余地があると考えられる。
周期パルスの検出において高調波を検出しない様にするには、 ニューロンの入力に正負の符合を与えて、特定の周波数を抑制することで 解決出来るのではないかと考えられる。
謝辞
最後に本研究を進めるにあたって、一年間終始多大な御指導をしていただいた 出口利憲先生に深く感謝致します。また、同研究室において協力してくれた 専攻科の徳島大己氏、浅川新也氏、山田博久氏、そして本科の國枝博希氏、畑中誠氏、 保木一樹氏に感謝の意を表します。