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3.1 動的細胞集成体

従来、脳神経細胞において情報を表現しているのはニューロンの発火率であると 言われていた。しかしある実験において、 外部からの入力を受けても発火率は変化していないが、 二つのニューロンの同時発火が認められたという報告がある[3]。 この実験の結果から考えられるのは ニューロンは入力に対し、発火率ではなく発火の相関という形で 情報を表しているのではないかということである。 このようなネットワークでは、 入力に対する出力は、相関的に発火しているニューロンの組合せで表現される。 そして、様々な入力に対し、このニューロンのグループは動的に生成される。 この動的に生成されるこのニューロンのグループを動的細胞集成体と言う。 ニューラルネットワークにおいて動的細胞集成体を実現するためのニューロンの 候補として、 従来のモデル化によるニューロンと同期ニューロンの二種類について検討してみる。



Deguchi Toshinori
1999年03月16日 (火) 16時39分45秒 JST