ニューロン

ニューロンとは、生物の脳を構成する神経細胞のことである。神経細胞は、生物の細胞の中でも 情報処理に特化した細胞である。ニューロンは、細胞体、軸索、樹状突起の三つの構成要素に分 けられる。

細胞体は細胞核などの細胞内小器官が集中していたり、たんぱく質の合成を行うなど、一般的な 細胞としての機能のほとんどを行っている。

軸索は、細胞体から伸びている突起状の構造で、神経細胞において信号の出力を担っていて、長 さが数ミリメートル程度のものから、数十センチメートルのものまで存在する。軸索は一本のみ の長い突起としてニューロンから伸びているが、しばしば枝分かれを形成しており、複数のニュ ーロンへ対し信号を伝えることが可能となっている。

樹状突起は文字どおり木の枝のように分岐しながら広がる構造をしており、他の神経細胞などか らくる信号を受け取る働きをしている。一つのニューロンには軸索は一本しかないが、樹状突起 は何本もありうる。 ニューロンは樹状突起で他のニューロンの軸索から送られてくる信号を受信する。その軸索と樹 状突起の接合部分をシナプスという。

ニューロンが信号を出力することを、興奮する、あるいは発火すると表現する。ニューロンは興 奮している時としていない時とで、その出力をそれぞれ1と0のように、2値に量子化することが できる。

ニューロンが他のニューロンから受け取った出力の総和が、各ニューロンごとに定められた閾値 を超えた時、ニューロンが興奮し、閾値を超えなかった場合興奮しないと考え、ニューロンのモ デル化を行うことができる。[1]



Deguchi Lab. 2017年3月6日