エラー発生率以外の項目で高い評価を得た。 中でも記憶のしやすさの項目が高く、これはスクロールバーという今回のアンケート対象の人であれば何度か利用したことのある形状のものが設置してあったためであると考えられる。 4.1.2項で入力の上限、下限が視覚的にわかりやすいことが特徴だと述べたが、記述欄に「入力値の最大値、最小値を表示してほしかった」という声がみられた。 この意見の通り実際にそれぞれの値を表示している訳ではないので、一度両端までバーを動かしてみないと移動量に対する値の変化量がわからない。 このことと、ドラッグ&ドロップというやや難しい操作を必要とすることがエラー発生率の項目の低い評価につながったのではないかと考えられる。
学習のしやすさ、記憶のしやすさ、エラー発生率の項目で高い評価を得た。 これは、三角形のボタンを左右に配置することで、値を増減させるという操作方法が容易に推測できるためであると考えられる。 また、効率性と主観的満足度の評価がやや低いことは、急激な値の変化ができないことが関係していると考えられる。
主観的満足度以外の項目でかなり高い評価を得た。 ボタンに数字を明記することで、変化後にいくらの値になるのかが明確にわかることと、一度のクリックですぐにその値に変化させられることが全体の高い評価につながったと考えられる。 しかし指定された五種類の値にしか変化させられないため、ユーザの思い通りにできず、主観的満足度の評価が下がったのではないかと考えられる。
全体的にかなり低い評価を得た。 やはり4.1.2項の予想通りユーザが思い通りに入力を決められない点が原因であると考えられる。 記述欄にも「よくわからなかった」という声がいくつかみられ、中には「必要ない」という意見まであった。 エラー発生率の項目に関しては評価がやや高く、これはユーザの操作が必要ないため、ヒューマンエラーが起こらないためである。
それぞれの操作方法を比較して考えると、3-2と3-3はいずれもボタンをクリックするタイプで評価の傾向は似ているが、主観的満足度以外の項目は3-3のほうが若干高い評価を得た。 これは、3-3は急激な値の変化に対応できるからであると考えられる。 このコンテンツのようにリアルタイムで値が変化し入力値の幅があまり広くない場合は、3-1や3-2のように微調整ができる操作方法が好まれるといえる。
また、記述欄に「何を変化させているのか気づくのに時間がかかった」という声もみられた。 これは、各操作対象はコンテンツの下部に設置してあるが、入力によって実際に変化するのは画面上部の信号波の周波数であり、お互いの間に距離があることが影響していると考えられる。。 よって、操作の対象となるオブジェクトとそれによって変化するものは近くに配置するなどの配慮が重要であるといえる。