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考察

学習中の誤差(図 7.4)のみを見ると、あたかも学習がうまく進んでいるかのようである。 ところが、学習が終わってからの試験では図 7.2や図 7.3のように学習誤差が非常に大きくなっている。

この結果から次のことが考えられる。 1試合で60回の学習を繰り返していると、1手進むごとに変化するマスは一部のみであるためその他の変化しないマスに対応するニューロンが過度に学習してしまう。 これにより、1試合においては上手く学習が進んでいるように見えるが、次の棋譜を学習したときに以前学習した情報が失われるため、学習誤差が大きくなってしまうと考えられる。 このため、手数が増えるごとに学習中の誤差が減少しているのにも関わらず、学習後においての試験では異常な誤差を出しているのである。

次の実験では学習係数を調整することによって改良できるかどうか見ていく。



Deguchi Lab.