予測の結果、ネットワークが出力した値は図 7.1に示すようになった。このときの正規化誤差は0.078956となった。 この値を円に換算すると、約2.34円の誤差となる。この結果は基礎実験の予測結果より誤差が大きくなっている。
また図 7.2には予測結果と当日の実際の値との誤差を示す。
図 7.2より、誤差の変動に特徴がある場所を図 7.3、図 7.4、図 7.5に示す。 図 7.3は予測の初期の時間帯、図 7.4は為替の変動が上昇傾向の時、図 7.5は為替の変動が下落傾向の時である。
図 7.4や図 7.5から為替の変動の傾向を示してはいることが分かるが、詳細な予測はできていない。
これは2014年の為替変動の最高値・最安値の範囲が、2009年から2013年の最高値・最安値の範囲より広くなっていたため、正しく正規化されなかった事が考えられる。ちなみに、2014年の実際の最高値は115.54円・最安値は79.24円だった。
以上の事から、このネットワークが為替相場の変動を学習できたとはいえない。