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4.3 カオスニューラルネットワークのモデル

 

カオスニューロンを構成要素とするニューラルネットワークを, カオスニューラルネットワーク (chaotic neural networks) と呼ぶ。

カオスニューラルネットワークのモデルの構成要素としてのニューロンモデルを 定式化するにあたって, 「ホップフィールドのニューラルネットワークを典型例とする, そのニューラルネット内のニューロンからのフィードバック入力」を考慮すると, 式 (7) のカオスニューロンモデルのダイナミクスは, 次式のように表わされる。

  eqnarray242

ここで,関数 g(x), h(x) を恒等関数 (g(x)=x, h(x)=x) とすると, 式 (8) の内部状態は, 次式のようになる。

displaymath1649

さらに,次の関係を用いると,式 (9) のように単純化される。

eqnarray277

  equation283

式 (8) の内部状態を式 (9) に置き換えると, 神経細胞の持つ空間的加算, 連続的しきい値作用及び,不応性をすべて持ち合わせ, 既存のニューラルネットワークモデルの多くを, そのパラメータや関数の簡単化によって内含する 「カオスニューロンのモデル」となる。 モデル図として表すと,図 10 のようになる。

   figure294
図 10: カオスニューロンのモデル図

本研究では,さらにこの式の tex2html_wrap_inline1685 にシナプス前抑制関数 を考慮したものを用いる。



Deguchi Toshinori
1997年03月18日 (火) 14時34分51秒 JST