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5.2.2 想起過程

 

tex2html_wrap_inline1691 を入力したとき, 各ニューロンの動作を式 (13) のようにする。 これをベクトルで表すと,式 (14) のようになる。

   eqnarray425

式 (12) で学習し,入力として記銘した入力パターンの 1 つ\ tex2html_wrap_inline1749 を与えると次式のようになる。

  eqnarray436

ここで,定数 c を式 (16) のようにしたとき, 式 (15) にこれを代入すると,式 (17) のようになる。

   eqnarray467

このとき,入力パターン tex2html_wrap_inline1753 が互いに 直交している,すなわち,式 (18) の条件を満たす場合には, 式 (19) のようになる。

   eqnarray490

これで,入力パターン tex2html_wrap_inline1713 から出力パターン tex2html_wrap_inline1727 を 正しく想起できたことになる。 しかし,式 (18) が満たされていない,つまり,直交してない場合は, 式 (17) の右辺第 2 項(相互干渉項)が 0 にならず, 正しい想起ができない。 ただし,記銘する出力パターン tex2html_wrap_inline1709 の各要素 tex2html_wrap_inline1761 が, -1,1 をとる離散値モデルの場合は,しきい作用(階段関数)を用いることにより, 入力パターン tex2html_wrap_inline1707 どうしが直交していなくても, 正しい想起が可能である。

本研究で使用するモデルは,連続値モデルであるが, ある程度しきい作用があるので,直交から多少ずれていても想起可能である。 したがって, tex2html_wrap_inline1767 である自己相関学習を使用して, 検索するパターンを学習させる。 これで,入力されたパターンに近いパターンが出力されるようになる。



Deguchi Toshinori
1997年03月18日 (火) 14時34分51秒 JST