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7.3 特徴を1つだけ入力するサーチアクセス

 

サーチアクセスは,検索したいパターンの特徴を入力することにより, パターンを検索する. 特徴は,表 4に示すように, それぞれのパターンに2つずつ割り当てられている. これまでは,特徴を2個入力して検索を行っているが, 1つの特徴のみを入力した場合でも, その特徴を持ったパターンを検索することができるサーチアクセスを構成する.

 

 

バツ三角
特徴10011
特徴20101
表 4: 特徴の割り当て

特徴比較のニューラルネットワークは, サーチアクセスを実行する時に入力する“検索パターンの特徴”の2値と, 特徴抽出ニューラルネットワークから出力される特徴量の2値を合わせて4個が入力層となり,中間層を3個とし,この特徴の一致具合により1から0のシナプス前抑制値を取り出すため,出力層は1個とし,表 5に示す学習データをバックプロパゲーション学習により記憶させている. ここでは,特徴の入力を1つとするため, 表 6に示す学習データを学習させた. “検索パターンの特徴”を1値として,もう1つの値は“特徴1”,“特徴2”のどちらの特徴を指定したいかという値である. また,中間層は4個とした. よって,1つの特徴の入力から,その特徴を持ったパターンを検索することができる.

 

 

検索パターンの特徴 特徴抽出の出力 出力
00000
00011
00101
00111
01001
01010
01101
01111
10001
10011
10100
10111
11001
11011
11101
11110
表 5: 特徴比較ニューラルネットにおける学習データ

 

 

特徴1or特徴2 検索パターンの特徴 特徴抽出の出力 出力
00000
00010
00101
00111
01001
01011
01100
01110
10000
10011
10100
10111
11001
11010
11101
11110
表 6: 特徴を1つだけ入力する場合の特徴比較における学習データ

同様に,4つのパターンを学習させて, 入力した特徴を持ったパターンが検索できるか, それぞれ初期状態に10通りのランダムパターンを与えて, 40通りのサーチアクセスの実行を行ってみた. 表 7に,実行結果を示す. ただし,ここでは,パターン1のパターンを用いており, パターン変換のないサーチアクセスを行っている.

 

 

バツ 三角
11 tex2html_wrap_inline1791 2120
21 tex2html_wrap_inline1791 351
344 tex2html_wrap_inline1791 114
4201291
524 tex2html_wrap_inline1791 417
667 tex2html_wrap_inline1791 102511
75 tex2html_wrap_inline1791 18514
86 tex2html_wrap_inline1791 42619
94 tex2html_wrap_inline1791 5144
1044 tex2html_wrap_inline1791 tex2html_wrap_inline1791 35
表 7: 特徴を1つだけ入力するサーチアクセスの実験結果

19,図 20に, 特徴を1つだけ指定した場合のサーチアクセスの実行結果を示す. まったく同じパラメータを与えて, 特徴2が“0”であるパターンを検索させているにも関わらず, 初期パターンを変えただけで, 図 19では特徴1が“1”である三角を, 図 20では特徴1が“0”であるバツを, それぞれ検索していることがわかる.

   figure752
図 19: 特徴を1つだけ入力して検索した実行例1

   figure759
図 20: 特徴を1つだけ入力して検索した実行例2


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Deguchi Toshinori
1997年03月18日 (火) 14時34分51秒 JST