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第8章 結言

本論文ではニューラルネットワークで時系列処理を行なうために、ランダム層モデルの想起能力について調べた。 このモデルでは、学習されるパターンのサイクルが大きくなった場合、サイクル内に他のサイクルと同じパターンがいくつか続くと想起能力は下がるが、その数が少なければ時系列を処理できることが確認出来た。

入力の際に 25% 程度までの誤差ならば、誤りを訂正して正しく想起する能力があること、それにはパターンに対して 1 と 0 がほぼ同確率に近い状態で現れるように符合化することが重要であることを確認した。 また、学習するパターンの初期値が分からなくても、想起能力には影響がないことを確認した。

しかし、本研究はまだまだ基礎の段階であるため、実際に、コンピュータが入力の前後が関係してくる時系列を処理するようになるには沢山の課題がある。 その代表的なものとして次のようなものが挙げられる。

謝辞

最後に、本研究について終始多大なご指導をしていただいた出口先生に深く感謝いたします。 また、同研究室において共に研究に有益な助言と示唆をいただいた宗宮由尚氏、田中美由紀氏、玉置千夏子氏、柘植章博氏に感謝の意を表します。



Deguchi Toshinori
1996年10月08日 (火) 12時41分40秒 JST