学習とはニューロン間のシナプス結合の変化である。学習するということはそのパターンが入力された時に素早く想起できるようニューロン間のシナプス結合を変化させることである。浅川らが提案した逐次学習法とは,ネットワークを形成する個々のニューロンが単独で自分の内部状態から判断して他のニューロンとの結合荷重を変化させることにより,学習を行なうものである[2]。研究で用いたカオスニューロンの内部状態は3つの項(外部入力,相互結合,不応性)の和で決まり,この学習法は相互結合の項が外部入力の項と同じ符合になるよう結合荷重を変化させる。それだけでは相互結合の項が弱いので,不応性の項と同じ大きさになるまで結合荷重を変化させる。また多数繰り返すことで,より強固に学習をすることが出来る。