ニューロン[4]

図 2.1: Neuron
\includegraphics[scale=0.8]{neuron.eps}

ニューロン(neuron)とは生体の中で情報処理系に特化した特別な細胞である。 脳の神経構造は非常に複雑であるが、基本的にはニューロンが基本構成素子となっており、成人の脳の場合で約1000億個のニューロンが存在し、3次元に密に結合した回路網を形成している。

ニューロンは、Figure 2.1に示すように、ニューロンの本体の部分となる細胞体(cell body)と、複雑に枝分かれした樹状突起(deadrite)、本体から1本だけ出ていて末端で多数に枝分かれする軸索(axon)と呼ばれる3つに分かれている。 情報は軸索と樹状突起を通じて、ニューロンからニューロンへ伝達される。 軸索は、活性化されたニューロンからそのニューロンにつながっている他のニューロンへ、電位または活動電位を伝え、この活動電位を樹状突起の受容体が受け取ることでシナプス(synapse)の隙間で化学反応が起こり、特定のニューロンへの活動電位入力が励起または抑制される。 このような情報の伝達がいたるところで並列処理されているため、全体として高い情報処理能力となっている。



Deguchi Lab. 2017年3月6日