ワークスペース(Workspace)とは、ちょっとしたSqueakプログラムを実行するための、簡単なメモ帳のようなものである。メモ帳と違うのは、さまざまなSmalltalkの式を入力し、実行させることができる点である。
トランスクリプト(Transcript)とは、文字列を表示させるためのウィンドウである。他のプログラミング言語でいう標準出力のような使われ方をする。
デバッガは、プログラムのエラーが発生した時に現れるノーティファイア(警告用ダイアログ)上で“Debug”ボタンを押すと開くウィンドウである。デバッガはエラー発生時の実行スタックを下から上に向かってリストアップする。リスト中の項目(呼び出したメソッド)を選択すると、そのメソッドのコードを閲覧および編集できるようになっているため、プログラムの動作を確認しながらデバッグすることができる。
システムブラウザ(System Browser)は、Smalltalkシステムにおける標準的なアプリケーションのひとつで、オブジェクトの定義の閲覧や編集をサポートするためのソフトである。システムブラウザを用いれば、指定したクラスの親子関係や、インスタンスメソッドおよびクラスメソッドのソースを閲覧/編集することができる。「オブジェクトの定義」とは端的には「クラス」のことを示す。オブジェクトはどのクラスに属するかによって、どんなメッセージを受けることができるのか、いくつの状態(インスタンス変数)を内部に持つことができるのかなどが決まる。システムブラウザは、Squeakでプログラミングするには不可欠のツールであるが、使いこなすにはオブジェクト指向の知識が不可欠である[4]。