専攻科 電子システム工学実験

担当 電気工学科 所 哲郎

「FFT波形解析実験」

目的 任意の信号波形の情報をコンピューターに取り込み、FFT波形解析することにより、信号解析や回路網解析の基礎と応用を学ぶ。

使用器具 A/Dコンバータ(デジタルオシロスコープ(GP−IB付き)、その他)
波形解析用コンピュータとFFT波形解析用ソフトウェア
簡単な回路網(ローパスフィルタ)
演習用波形データ(8Bitと16Bitのデータ)

実験・検討課題

各自、「専攻科 FFT波形解析実験 プログラム・データディスク(MS−DOS 2HD)」をあらかじめ、自分のフロッピーディスクにディスクコピーしておくこと。

1. 与えられたデータを波形としてコンピュータ画面に表示し、ハードコピーをとれ。波形データの表示や解析には、自分の好きな言語を用いて差し支えないが、各自その環境を用意すること。 なお、ディスクには、N88日本語Basic(86)版のプログラムが見本として用意されている。FFT波形解析プログラムも全国高専プログラミングコンテスト参加作品として電気工学科所研究室の卒研の一環として作成したものを使用可能である。

波形データ名 「tri8ob.DAT」, 8Bitオフセットバイナリの三角波データ
「正弦波16.DAT」,16Bit2の補数形式の整数型正弦波データ
「三角波16.DAT」,16Bit2の補数形式の整数型三角波データ
「方形波16.DAT」,16Bit2の補数形式の整数型方形波データ
2周期分の波形が1024点のサンプリングデータとして保存されている。16Bitのデータは12Bit分の振幅(ピークからピーク)である。

2. 12Bitで5Vpーpとなる2の補数形式の16Bitデータにより、振幅5ボルト,50Hzの正弦波と三角波および方形波をつくり保存せよ。ただし、データ点数は1024点で1波形とする。
また、1000点で1波形,1024点で10波形の1024点の正弦波データを作れ。
つぎに、0−ピーク電圧(5ボルト)−0が2秒で変化する交流ランプ波データを作成せよ。ただし、一波形は500点又は512点のデータ数とする。(50Hz,2秒なので、全体では500点又は512点*50*2のデータ数となる。1データ2バイトなので、全波形データの大きさは約100kByteとなる)

3. 遮断周波数が150Hzのローパスフィルターを設計せよ。ただし、公称インピーダンスは600Ωとする。(電気学会・「回路網理論」・P.88,例題4を参照のこと。)

4. このフィルターに上記の波形を通したときの出力波形をFFT波形解析などにより演算で求め、図示せよ。波形とスペクトル(位相と振幅)の両方を求めること。

5. 実際にローパスフィルターを作成し、その周波数特性を測定せよ。上記の波形を入力したときの出力結果を波形取り込みせよ。
6. 入出力波形をそれぞれ波形解析して、両者から回路網の伝達関数を求めよ。

7. 測定結果と理論値を比較せよ。

8. 特別研究等でデータ処理や波形解析を用いているところがあればその内容をふまえて、以上についての報告書を作成せよ。

9. 窓関数、標本化(サンプリング)定理、FFTなどについて調べ、その解説を報告書に含めよ。実験内容の程度などについて感想を述べよ。

参考データ・文献

日本語BASICマニュアル
デジタルオシロ取扱説明書
A/Dコンバータ仕様書・取扱説明書
パソコン内部のデータ形式説明書
GP−IB制御プログラム取扱説明書
FFT波形解析プログラム説明書
所研究室卒業研究実験の手引き書
電気工学科 電子実験1,2手引き書(本実験該当部分)

その他 ソフトウェアの使用言語は各自の得意なもので良い。波形解析装置も各自使用可能なものがあれば、指導教官の許可を得た上でそれを使用しても良い。

付録

単純な整数型データの形式については次のようなものがある。それぞれを8Bitのデータとして、00hからFFhまでを横軸に、−128から255までを縦軸としてグラフに表せ。
1.ストレートバイナリ 0から255
2.オフセットバイナリ −128から127
3.符号付き絶対値形式 −127から127 LSBが符号Bit
4.2の補数形式 −128から127 パソコンの整数型はこの16Bit版
5.BCDコード 00から99