20XX/10/30

これは,Pauliとその下で助手を務めたWeisskopfとの心暖まる師弟関係の物語である.

ある日,理論物理学者として順調に成果を挙げつつあったWeisskopfは一通の手紙を受け取った.それは,Weisskopfが発表した論文の重大な誤りを指摘していた.青ざめたWeisskopfは聖水を浴び十字架を懐にボスの元へ向かった.Pauliは報告を耳にするや怒髪天を突いて机と椅子とWeisskopfを巻き添えにしつつ後ろに倒れて後頭部を激しく床に打ちつけ,以後,慢性瞬間湯沸かし器状態に陥って<驚倒>の語源となってしまう…までもなく元々慢性瞬間湯沸かし器であり,実のところ「かまへんかまへん,どうせ他のやつらも間違ってばかりや.ワシは間違ったことあれへんけどな.カッカッカッ」と答えたのだそうである.