情報提供者のページ

ようやく未確認の文庫の情報を提供していただくことができましたので 公開していきたいと思います

1997年 7月 16日 水曜日 7:00


はじめまして、横井と申します。
ホームページ拝見しました。

未確認の文庫で「少年SF・ミステリー文庫」国土社ですが
これは文庫本ではなくって、四六版ハードカバーの本です。
4冊ほど持ってます。

取り合えず、お知らせまで。

横井さんへ 御返事をさし上げようとしたのですが、メールが届きません。 連絡先をお知らせください。

1997年 8月 28日 木曜日 12:16 奥村氏より
中島様
 ホームページ、拝見しました。新潮文庫のパラフィン紙に帯を印刷したものは私も 1冊所持しておりますが、最初に目にした時にはとても強い印象を受けました。岩波 文庫のパラフィン紙は特別に漉かせていたもので、やや茶色がかっておりましたが、 駿河台にある文庫本専門の古書店「文庫の川村」では、この紙を岩波書店から分けて もらっていたそうですが、最近は岩波書店も、このパラフィン紙の生産を中止してし まったと川村のおばさんが話していらっしゃいました。
 驚いたのは膨大な未確認文庫のリストです。私は主に明治時代から昭和20年代ま での文庫本を対象にしているのでわかるものは少ないのですが、所蔵しているものも ありますので、それらを簡単にお知らせします。
ウェルテル文庫(早川書房)
 大正6年ころに新潮社から出版された「ヱルテル叢書」を模したネーミングであり ましょうか。体裁もほぼ同じで菊半截判、丸背、厚紙表紙。文庫ナンバーはふられて いないが、所蔵のトゥルゲェーニェフ作「悲戀」昭和28年10月5日発行の巻末に は15冊の既刊目録がついている。「ヱルテル叢書」には紙のカバーがついていたの ですが、このウェルテル文庫にもついていた可能性が高いと思う。
人生詩歌文庫(人生社)
 井狩春男著「文庫中毒」ブロンズ新社、1992年発行に書影が掲載されておりま す。判型は14.9×10.2cm。「出版年鑑」「全国出版物総合目録」「日外アソシ エーツ社の「全集・叢書総合目録 45/90」等を総動員して調べた結果、発行の確認が とれたのは12冊。所蔵は昭和28年5月発行の「シェリー詩集」。この文庫の例に あがっているのは、何故かこの詩集ばかりと云う不思議さがある。
新島文庫(さらしな総本店)
 判型 14.9×10.5cm、さらしなの新島繁氏が収集した蕎麦に関する文献の研究成果 を、季刊「さらしなそば」等に発表していた。これらを集大成して毎年2冊発行する としたもの。所蔵は昭和36年11月3日発行の第2集「蕎麦の昔話」限定800部 で定価の表示がない。「創刊の言葉」の中に「さらしな会会員各位」の文字がみられ るので、会員頒布の可能性も考えられる。タイトルページに 5.5×8.3 cmの多色刷り の木版画が添付されている。
新法文庫、駐c文庫(駐c書店)
 A6判。所蔵は昭和25年5月20日発行の「図書館法」。巻末の既刊目録によれ ば、この時点では公職選挙法など既刊4冊、発行予定が2冊あげられている。帯付き 。ちなみに駐c書店でも「PTA文庫」を出している。ボール紙表紙で四六判。  駐c文庫は同じくA6判。「はだ」と読む。店主の駐c武嗣郎はもと内閣総理大臣 の駐c氏の実父。4冊所蔵のうち2冊には文庫ナンバーが振られているが他の2冊に はなし。黒に白い線の入った帯付き。巻末の既刊目録で確認できるのは6種7冊。
数学文庫(理学社)
 判型 17.9×12.3 cm で完全な四六判よりはホンの少し小さい。所蔵は3「明治時 代の数学」昭和22年9月15日発行。残念ながら既刊目録等はいっさい付与されて いない。調査もしていないので詳細は不明。特徴は左綴じで文章が横組みになってい ること。この時代で日本語が横になっているのは珍しいが、数式等の関係でありまし ょうや。
清明文庫(春秋社)
 判型は四六判。所蔵は佐伯好郎著「マルコポウロの『東方見聞録』」昭和廿年12 月廿八日発行。時期が時期だけに藁半紙の粗末な造りで当時の「日本叢書」と似た感 じがする。既刊目録等なし。活字が大きいのですぐに読み終わってしまう。
世界名作文庫(養徳社)
 戦後奈良の地にあって数々の良書の出版を一早く行った出版社が、子供向けに世界 の文豪の名著を抄訳したもの。判型はA6判で監修者には中野好夫、中島健蔵、米川 正夫等が名を連ねているが、実際の抄訳には関わっていなかったらしい。所蔵は4、 トルストイ作「アンナ・カレーニナ」昭和25年12月15日発行。既刊は5冊確認 できている。
染香文庫(真々園)
 判型はいわゆる新書判。所蔵は2「聖師点描」であるが、この本の奥付には発行年 月日が記載されていない。巻末の既刊近刊目録によると、既刊は1「名師を尋ねて」 のみ。近刊は3,4,5「歎異抄但念録 上、中、下」となっている。
レーニン文庫(第三書房)
 判型は四六判。文庫ナンバーは振られていない。所蔵は高山洋吉訳「遠方からの手 紙・四月テーゼ」昭和25年10月10日発行。昭和25年でもまだ印刷所が長野県 上田市であることから、当時の出版事情を垣間見る事ができる。用紙も依然として藁 半紙である。「既刊目録」あるいは「創刊の辞」と云ったものは一切付与されていな い。学習目的一辺倒?と云った感じの文庫であります。
 ちなみに世紀書房のマルクス主義文庫は未見ですが、1952年10月1日に神田 小川町の双文社から発行された「マルクス主義文庫」を所蔵しております。これも同 じく四六判で藁半紙。目録等はついておりません。
わらび文庫(埼玉県蕨市)
 A6判。埼玉県蕨市の「広報わらび」の「戦争体験作文特集号」を文庫化したのが 最初で創刊号は平成3年3月の「ひびけあの声とどけこの声」。所蔵はこの創刊号で 、あとがきに、来年は第二号として「わらびの野鳥」を出版するとの予告が記載され ている。
以上簡単ですが、所蔵本でわかる範囲でお知らせいたします。詳しくお知りになりた いことがあればメールにてお問い合わせください。わかる範囲でお知らせいたします 。また、入手したい文庫があればお知らせください。一部を除いて、ほとんどは寄贈 できるだろうと考えております。それではまた ・・・・・・・

奥村氏からニッケル文庫が25万円で売りに出ているとの情報がありました。 少し高すぎる?のではないかと思いますがいかがでしょうか。
1997年 12月 10日 水曜日 23:55 谷村氏からの情報
たかこう文庫について・・・

 たかこう文庫とは、大阪府立高石高等学校・司書のA先生と、その生徒や興味のあ る先生方で構成された 同人誌並みの本当に小さな出版会です。  文庫の著者は、その学校の生徒であります。  現在A先生は転勤になり、他の学校に行ってしまったため、その歴史も終わってし まったようです。  と言っても、発行されたのは、 谷川智津・著「ピムのハーモニカ」 義本恭子・文、富田真由美・イラストの「クリスマス物語」 谷村英樹・著「勇者伝説」  の3点だけです。
 内容を簡単に説明すると、
「ピムのハーモニカ」・主人公ピムと、クウィントン、レッドとの少年期から老年 にいたるまでの交友を描いた小説。
「クリスマス物語」・リスやウサギ、キツネやクマが、人間の子供と渾然一体とな って繰り広げるクリスマス物語。
「勇者伝説」・勇者に憧れる主人公ディストとその仲間たちが、大魔王復活をもく ろむパンドーラに立ち向かうファンタジー小説。  のようなものです。
 なぜ、知っているかと言いますと、私が「勇者伝説」の著者である谷村英樹だか らです。  私は現在シップスという企画・プロデュース会社と契約して、小説作家を目指し ています。  最初は仲間内の遊びのつもりで書き始めた創作活動でしたが、この「たかこう文 庫」が私をその道に進ませた要因になったと思います。


2001年1月29日月曜日 15:12 ダレ カサンさんからの情報
谷村氏の話ですが、残念ながら一部誤りがあります。 確かにA氏は今タカコウにはいません。が、しかし、たかこう文庫は司書のI先 生によって続けられています。 ですから、実存する文庫です。ただ出版された本は増えていません。またクリス マス物語の作者は、 現在もタカコウにいるはずです。非常勤英語教師として。
1998年 2月 13日 金曜日 13:36 熊谷 悟さんからの情報
中島さん、はじめまして。
SFロマン文庫 岩崎書店 86-
これは文庫本ではなくて、最初ハードカバーで出していたジュブナイルSFの シリーズをちょっと版型を小さくしてソフトカバーで出したものです。 「第4惑星の反乱」から「夢見る宇宙人」までが入っているものです。
近所の図書館にあるはずなので確認してみます。

1998年8月30日 Keiko Yamazaki さんからの情報

『ときじく文庫』:山嵜泰正 情報について
ときじく文庫から出版されているのは、以下の通り。
・小説 硯−京都南蛮寺 大航海時代の日本 1983.6
・飛鳥・山田寺私見、大化改新・蘇我倉山田臣石川麻呂と子孫たち
壬申の乱 哀史・額田王の娘・十市皇女レクイエム 1984.5
・人生の三視点から見た大伴家持の心象 1985.5
・日本学事始No.1 物語の生成と発展 1986.5
・日本学事始No.2 日本の近代教育を考える 1987.6
・日本学事始No.3 戦争をするのも人間 戦争を阻止するもの人間 1990.7
・日本学事始No.4 京都あちこち(上巻) 1992.5
・小説 芭蕉の子か 次郎兵衛『覚書』 1994.1
・菅原道真 天神変身へのプロセス 1995.4
・日本学事始No.5 京都あちこち(中巻) 1996.6
・社会科って何だろう 1996.8
・日本学事始No.6 京都あちこち(下巻) 1997.2
・ロレンソ修道士・千利休の切腹(見落とされたもう一つの理由) 天正十九(1591)年の京 千利休の死 1997.4
・鬼の多面性 そのユーモアとペーソス 1997.12
お探しのCD-ROMに載っていたものがどれにあたるのかは、 わかりませんが。。
「ときじく」の由来は、京都教育大学附属高校の『校歌』から 来ているそうです。
タチバナの葉は、非時(ときじく)常緑で香り高くきよらかである。 山嵜泰正は、同高校の教官として25年間勤務し、そこで発表した小説、 論文、短歌集を『ときじく文庫』と名づけた。同校教職員の有志の 談話会を『ときじく(非時)』と名づけていたことによる。
以上です。


1999年2月16日 R&E Usami さんからいただいた情報
たまたま、私が中学生のときに何度も読み、かつ精神的にも多大な影響を あたえた「鳩時計文庫」というキーワードでインターネットの検索をやってみ たところ、貴ホームページにたどり着きました。 未確認文庫につき情報を求む、とのことですので、鳩時計文庫について私が 知るかぎりの情報を以下に書きます。

1.20年くらい前に自費出版という形で出された。
2.その際、出版元となったのは名古屋の丸善であった。
3.名古屋市立図書館に全巻所蔵されていた。(10年くらい前までは書架に あったと記憶しています。現在は不明。)
4.名古屋丸善に自費出版の見本として展示されていたことがある。(やはり 現在は不明。)
5.代表の板坂耀子さんは福岡県の宗像市に住んでいた。
「青い地平線」「A高野球部日誌」「細菌群」「吉野の雪」「従順すぎる妹」 「水の王子」といったタイトルがあったと記憶しています。 図書館で何度も借りて読んだ本でした。どうしても手に入れたくて、出版元の 丸善に行き、くだんの見本をゆずってもらおうとしたこともありました。(結局 ダメでしたが。)懐かしい本の思い出です。 鳩時計文庫という名前ですが、いわゆる文庫本ではありません。


1999年3月11日 noboru さんからの情報
富島健夫青春文庫の学習研究社版、全八巻(当初全五巻、のち三巻追加発行)を持っ ていますので、書きます。
第1巻「雪の記憶・故郷は遠きにありて」1966年8月1日刊、320円
第2巻「燃ゆる頬・白い一本の道」1966年8月25日刊、320円
第3巻「明日への握手・若葉の炎」1966年9月20日刊、320円
第4巻「恋と少年」1966年10月15日刊、320円
第5巻「青春の門・夜の青葉」1966年11月10日刊、320円
    (著者略年譜付)
第6巻「太陽は沈まない・赤い一本の道」1968年7月10日刊、340円
第7巻「真美の四季・誘惑者」1968年9月20日刊、340円
第8巻「花はつぼみの物語・短編傑作集」1969年1月20日刊、340円


1999年3月18日 三木産業さんより「三木文庫」は本ではなく資料館の名前であると教えていただきました。


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