絵表紙の講談文庫

さくら文庫など

立川文庫が発行されてしばらくすると絵表紙の今日の文庫本とほぼ同じサイズの本が発行されるようになった。しかしこういった表紙の絵は立川文庫以前の大型の講談本の表紙とよく似ており、元に戻っただけの気もする。

上段左から
君が代文庫 忍術猿飛天下無敵 竹生山人 昭和4年10月25日 岡村書店
忍術痛快文庫 風間霧太郎 春江堂編輯部 昭和15年2月5日再版 春江堂 初版は昭和10年1月25日 単に忍術文庫ともいう。忍術文庫は他にもあるので注意。
さくら文庫 長編講談 忍術豪傑自雷也 高山義山 大正11年8月21 大川屋書店 中の題は児雷也蟇の漫遊。さくら文庫は戦後に同名の文庫がいくつかできたので注意が必要
下段は戦後のもので
講談文庫 遠山金四郎 南田写楽斉 昭和26年11月5日 榎本書店(榎本法令館)
新説講談文庫 妖怪八百八狸 川島信美 昭和26年12月5日 発行者 西田稔 発売所 松要書店

昭和30年代になるとこのような本は殆ど発売されていない。子供の人気がマンガに移っていった為であろう。


簡易版
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