岐阜県美術館

建物は岐阜市の中心地にありながら、周囲を2万本の樹木で囲まれた3万m2の広大な敷地に位置するため、落ち着いた雰囲気を醸し出しています。

庭園には植樹の他にも、せせらぎや屋外彫刻が配置され、回遊しながら外部空間を楽しむことができる様になっており、美術館の展示物を見るという目的だけに留まらず、県民が美術に親しむ場を提供しています。

所在地:
設計者:
用途:
建築年:
備考:
岐阜市宇佐4-1-22
岐阜県・日建設計名古屋
美術館
1982年
第15回中部建築賞

岐阜県美術館は「みどりの連帯−美とふれ合い・美と対話する−」をテーマに建設が進められ、県民に対して開かれた美術館として計画されました。

建物は真ん中に伸びるホールを挟んで常設・企画展示部門と一般展示・ホール部門、管理部門が配置されています。来館者の為の施設は全て1階に配置され、利便性、一体性を高めています。

多目的ホールに数段の段差がある他はワンフラットな展示環境となっており、バリアフリーへの対応がなされています。

外観・内観ともに美濃焼の表現として、山形の白いタイルが使われており、建物の統一感を持たせています。展示室以外のロビー、長く伸びるホールには大きな開口がとられており、広がりのある空間を生み出しています。また、ホール部の天井を高くし、両側に天窓を設けている事もより広がりを感じさせる配慮といえます。

(調査:平成13年度2年建築学科 圓山樹)