⇒トップページへ

ニューイヤー駅伝
いつものように、マラソン大会の影響で見るのは後半だけ

コニカミノルタの強さ

私は、コニカミノルタと中国電力のどっちを応援するかと言われたら、コニカミノルタと答えます。
理由はいくつかあって、まずは私が陸上に興味を持ったときに強かったということ。第一印象は頭に残ります。 あとは、スピードの切り替えが魅力的な松宮隆行がいること、そして駒澤時代から積極的な走りが素敵だった高橋正仁がいること。

でも、ひとつだけ気に入らないこと。それは、外国人の存在です。
かつてザカヨ・ガソという選手がいた時代は、確かに少し有利だなと思っていたが、 それでもガソも一人のメンバーとして一緒に戦っていたと思うからよかったと思う。 でも一昨年、ガソが交通事故で復帰を断念したとき、なぜ残りのメンバーでガソの穴を埋めようとしなかったのか…

ガソの穴は、ムツリという外国人助っ人によって埋められました。ようするに、ガソはともに戦う「戦友」ではなく、単なる助っ人だったということ。 当然ムツリも同じ。監督にとって負担となる区間をひとつ減らすための人員なのです。

いくらアマチュアの陸上競技とはいえ、会社名がそのまま順位になるニューイヤー駅伝は厳しい世界なので、 復活できない選手をいつまでも残しておくわけにいかないのは理解できる。しかし、昨年のやり方はあからさまであると思う。 ガソの時代は、ガソの存在は「有利」だと思っていたが、現在のムツリの存在は、厳しく言えば「卑怯」だと思う。言いすぎかな…

私は気になったので、各チームの助っ人であろう外国人選手の存在を調べた。富士通のシーブラーはアフリカ人ではないが、 自己記録が日本記録を上回っているので含めることにすると・・・
東日本と中部でエントリー候補選手に外国人がいないのは日産自動車・JR東日本のみ。ほかの16チームはいずれも外国人選手(富士通以外はすべてアフリカ)を登録している。 逆に、北陸・関西・中国・九州では、JFE・安川電機・九電工が外国人を登録していて、あとの16チームは登録していない。

愛三工業のムヒアが戦力になるのかとかいう話は別として、とにかくこれだけ外国人頼みのチームがある(大阪府警・自衛隊関係が登録するはずはないので)ということ。 チームによっては2人とかいう登録もある。そうやって考えると、中国電力のように日本人で戦うチームが勝てるようになると 実業団駅伝の流れが少し変わるかもしれないと思う。

でも電力会社って駅伝強くて会社に利益ってあるんですか??公共料金ですよね??

実業団??

電力よりもひどいのが「自衛隊体育学校」「大阪府警」「自衛隊海田」。なんで公務員であるチームが実業団駅伝に出ているのか??
問題点は2つ。
1つは、強化費の出所が税金であるということ。一般の企業が会社の利益をやりくりして陸上部を運営しているのに、 自衛隊や警察は陸上練習が「訓練」だとかいうことで税金が使われる。
もう1つは、その「税金で作る駅伝チーム」によって、全国への道が閉ざされたチームがあるということ。 各地方にある出場枠のうちいくつかを、公務員チームが奪ってしまうのは、「宣伝活動」を妨害していると言ってもいいと思う。

そもそも自衛隊が必要なのかとかいう議論はやめにしたいが、こういう駅伝チームは出場するべきではない。 公務員の仕事は遊びではない。公務のプロとして、いつまでも遊んでいないで本業に専念してほしいと思う。 そして自分たちは資金を「稼いでいる」のではなく、一般市民から「徴収している」のだということを忘れないでほしい。

だから、自衛隊海田のたすきが途切れるシーンは同情すべきシーンではない。むしろあれは、血税の大切さを理解していない証拠だと思う。 税金を大切に使おうと言う気持ちがあるのなら、その志は一般の実業団に負けないはず。 それに関して、「もともとは陸上自衛隊中央駅伝競技会のために結成されたチーム」なんてことは一切関係ない。誰の金で走ってると思ってるんだ!!!

自衛隊体育学校の陸上選手がいかに競技的に優遇されているかを示す証拠が、2年前くらいの日本選手権にあった。
800m決勝に残った8人のうち、4人が体育学校の選手だったのだ。一般の企業からすれば、長くても2分ぐらいしか走らない800mなんてのは、 よっぽど日本のトップくらいにいない限り、強化部門として採算が合わない。強い選手を迎えることはできるが、 そこそこの選手を強くする力を持った企業は少ない。しかし、自衛隊は税金だから採算なんて関係ない。 だから自衛隊体育学校の800mの選手は、2分で終わるレースのために、強くなるためのお金と時間を使うことができる。だからこそ、 あれだけたくさんの選手を育て上げ、日本選手権に送り込むことができたのである。
そういえば箱根駅伝最下位の拓殖大学の選手が「卒業後は、競技に専念できるから自衛隊に入る」と言っていた。 そりゃあそうでしょう。税金使って走るんだったら、いつまでも後ろのほう走ってないで、日本の国益になるぐらい活躍しようね。
平成17年1月4日(火)

G.N.C.T. Track and Field Club