ニューロン間のシナプス結合には、興奮性と抑制性の2種類がある。
興奮性のシナプスは であるため、式(2.1)から、
そのニューロンが発火すると、他のニューロンも発火しやすくなる。
これをニューロン間の協調作用という。
逆に
の場合そのニューロンが発火すると他のニューロンは発火しにくくなる。
これを競合作用と呼ぶ。
一般にニューロンが多数相互結合したニューラルネットワークにおいても、 同様の効果が各シナプス結合の正負によって生じる。 ニューラルネットワークの情報処理過程においては、 その情報は各ニューロンの興奮によって担われているため、 ニューラルネットワーク上の興奮パターンが重要な意味を持つ。 したがって、正のシナプス結合によってニューロン同士がともに興奮しようとする 協調作用が、ニューラルネットワークの並列情報処理の基本的なダイナミクスとなる。 [2]
協調作用は、相互に結合したニューロンの一つが、 他のニューロンに自分と同じように興奮を促すものであり、 競合作用は、他のニューロンに自分と逆の反応を示すように促すものである。