2.3節に述べたカオスニューロンを 相互結合型のネットワーク(図 2.6)の素子に用いることを考える。
相互結合型のニューラルネットワークでは、全てのニューロンが結合し、またその結合は双方向である。 (図 2.6中で、円がニューロンを、矢印が結合と結合の向きを表している。)
ネットワークにおいてニューロンが、外部の信号と他のニューロンの出力を入力として受けるとする。 すなわち 2.3節に示したカオスニューロンの式(2.3)の 入力を、外部の信号と他のニューロンの出力とに分けて表す。
が時刻での番目のニューロンの出力を、 が時刻での番目のニューロンの内部状態を表す。 内部状態は、さらに、外部からの入力に関する項、 他のニューロンからの入力に関する項、不応性に関する項とに分けられ、 それぞれ以下の式(2.8)で表される。
式(2.8)中の各記号の意味は下記の通り。
なお、式(2.8)は以下のように表すこともできる。