シナプス前抑制を用いない場合、例えばあるカオスニューロンAから他のカオスニューロンBへの 出力は、式(5.1)の様にモデル化される。
´ :カオスニューロンBへの入力
:カオスニューロンAとB間の結合荷重
: カオスニューロンAの出力
式(5.1)の時にシナプス前抑制を用いた場合、式(5.1)は 式(5.2)の様にモデル化する事が出来る。
: シナプス前抑制関数
:特徴抽出から得られた制御信号
つまり、シナプス前抑制とは、カオスニューラルネットワークの状態を制御するために、 結合荷重にある値を掛け、結合荷重の大きさを制御することであると言える。
過去の研究により、比較的記憶検索の成功率が高いシナプス前抑制関数として、式(5.3) のような階段関数があげられる。[6]
:抑制閾値
: 抑制値
:抑制値
の最大値
本研究では、ランダムパターンにおける記憶検索の成功率を高める為のシナプス前抑制関数の モデルを検討する。