(1)ルーレット選択
ルーレット選択は、個体群の中の各個体の適合度とその統計を求めて、適合度の総計に対する各個体の
割合を選択確率として個体を選択するという基本的な考えに基づいている。すなわち、
ル−レット選択では、各個体 の適合度
(
)(
0),
とその総計を
求め、各個体
の選択確率を
ルーレット選択では、適合度の低い個体でも次世代の個体として選ばれる可能性があるので、 個体群の多様性を維持し、局所的な最適解に陥るのを防ぐことができる。
(2)エリート保存選択
確率だけに従って個体を選択して交叉や突然変異を行うと、非常に良い個体が現れてもすぐに消滅してしまう。 このことは、確率的な操作をする以上やむを得ないことであり、また局所解に陥ることをさけるにも繋がるが、 現実に少ない回数で良い解を得たい場合には好ましくない。そこで個体群の中で最も適合度の高い個体は 無条件でそのまま次世代に残すという選択あるいは、それに類似の選択が提案されてきており、 エリート保存選択(elitist preserving selection)と呼ばれている。