next up previous contents
: 実験 : 学習と想起 : 逐次学習法   目次


動的想起

いくつかのパターンを学習させたカオスニューラルネットワークを外部からの入力を与えずに動作させ続けると、ネットワークは学習した中のいくつかのパターンを不規則に出力していく。この現象を動的想起と呼び、ネットワークが動的想起を示すときネットワークは動的想起状態にあるという。動的想起が起こりえるのは、カオスニューロンからの不応性項のためである。

自己相関連想記憶からの通常の想起が、外部からの入力を与えて出力させる、つまり、このパターンを(あるいは、これに似たパターンを)知っているか、と訊かれて答えるようなものであるのに対して、動的想起はいわば、勝手に思い出しているというような状態である。$7\times7=49$のカオスニューロンにより構成されたカオスニューラルネットワークに、$A$$B$$C$の3つのアルファベットの2値パターン(2値をそれぞれ黒と白により表している)を学習させた後の動的想起の様子を図 4.2に示す。

図 4.2: 動的想起の例
\includegraphics[scale=0.5]{eps_file/learning.eps}



Deguchi Lab. 平成21年3月6日