今回使用するカオスニューラルネットワークモデルをFigure 7.1に示す。
江本らのモデルと同様のモデルであるが, 入力層から
連合野モジュールへの入力が海馬モジュールから連合野モジュールへの
入力と比べて弱く設定されており, 更に連合野モジュールの
不応性のパラメータである
が海馬モジュールの
に比べて
高く設定されている。この設定により, 海馬モジュールが連合野モジュールの
学習に与える影響が強くなる他, 入力を素早く忠実に学習する海馬モジュールと
記憶を思い出しながらゆっくり学習する連合野モジュールとの差別化が図られ,
よりH.M.の症例に近い状況を作ることが期待出来る。
図 7.1:
Network structure of proposed model
![\includegraphics[height = 9.0cm]{image6.eps}](img94.png) |
海馬モジュールの
番目のニューロンの状態は次の式で与えられる。
連合野モジュールの状態は次の式で与えられる。
-
入力層から連合野モジュールへの結合荷重
また, 学習方法も江本らのモデルと異なり,
ヘッブ則に基づいた式(4.1), 式(4.2)に従って逐次学習で行う。
本実験で使うモデルの各種パラメータの値をTable (7.1)に示す。
Deguchi Lab.
2017年3月6日