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先述の2つのカオスアトラクタを第4章で示したネットワークに
学習させるわけであるが、ここで学習結果の
比較及び検討の方法の説明を行なう.
比較は、学習させたネットワークからの出力と教師信号とが
どの程度離れているかを調べることで行なう。
具体的な方法を以下に示す。
- まず、カオスアトラクタを一千万回ニューラルネットワークに学習させる。
- 学習を行ないながら十万回ごとに各重み、しきい値、教師信号を保存しておく。
- 2.の学習結果から得られた、各重み、しきい値を持つニューラルネットワークにおいて、実際に 数点動かし教師信号からどの程度ずれているかを調べる。
- 横軸に 学習回数 、縦軸にニューラルネットワークの出力と教師信号との距離の累計をとりグラフを描く。
- 4.で描いたグラフの形より、学習がどの程度正確に行なわれたかを検討する。
- 以上の手順を定数
、
を変えて、それによってどのようにグラフの形が変わるかを検討する。
なお、ネットワークの出力と教師信号との誤差は、
ある時間 t における写像の中にあるその距離を考える。
この誤差(距離)を
とし、ネットワークの出力を x(t)、y(t)、
教師信号を
、
とすると
となる。
グラフは横軸を学習回数とし、
それぞれの学習回数のネットワークで実際に十回ループさせて測定した
誤差の累計
が縦軸となる 。
は次式によって表される。
Deguchi Toshinori
Wed Jul 12 17:04:26 JST 2000