「環境システムデザイン工学」教育プログラム

岐阜工業高等専門学校の日本技術者教育認定機構(JABEE)への取り組み

(1) 目的 

 岐阜高専では、国際的技術者としての素養を身に付けることを目的として、

本科4,5年及び専攻科1,2年のカリキュラムによって構成される「環境シ

ステムデザイン工学」教育プログラムを設けています。この教育プログ

ラムは、「日本技術者教育認定機構(JABEE)」の認定を目指したもので、

JABEEの審査によって認定された場合、プログラムを

修了した学生には、国際的な技術者資格である技術士の第一次試験が免除され、

技術士の基礎資格である修習技術者の資格が与えられる予定です。

 

(2) 本教育プログラムの概念

 人類が地球上で持続的に発展していくには、生産に関わる各種資源物質の枯

渇の防止と、地球上の生態系に影響を及ぼす諸物質の拡散防止などへの配慮が

欠かせません。このためこれからの「ものづくり」においては、人間の労働や

知的活動を支援し、より快適な社会生活を営むための人工環境を提供する一方

で、地球環境の保全や循環型社会の構築に対する配慮が重要になっています。

 「環境システムデザイン工学」教育プログラムでは、社会生活上必要な各種

「機能」とそれを実現する「もの(機械、電気・電子機器、建築物、社会基盤)」、

「空間(生活、都市、自然)」、「エネルギー」、「知識・情報」及びそれらの

「制御・管理」などから構成される「環境システム」を、地球環境の保全を考

慮に入れて構想し、設計し、生産する、総合的デザイン能力を育成することを

目的としています。

 

(3) 本教育プログラムが目指すエンジニア像

 本教育プログラムが養成することを目指すエンジニアは、得意とする専門分

野を持ち、またこれと異なる分野の技術システムを理解して、機械、電気、電

子、情報、建築、都市などの機能を複合したシステムを、人間の感性や環境の

特性などを配慮しつつ開発する能力を持ち、情報技術と英語をツールとして駆

使しながら、国際的なフィールドで指導力を発揮できる人物です。

 

(4) 本プログラムにおける専門工学の規定

 本プログラムの専門工学は「最も得意とする専門分野の知識と能力を持ち、
またこれと異なる技術分野と複合するために、専門共通分野(環境、創生、エ
ネルギー、計測・制御、安全等)の知識と能力を理解し、情報技術を駆使しな
がら、環境に配慮した複合システムを開発していく領域(学問)」である。
 専門工学の学習・教育目標はD-3D-4D-5およびEであり、分野別要件の(d)
(2)a)との対応は技術者教育認定基準1(1)との対応表で二重丸で示されている。

 

 以下に専門工学のイメージ図と、S系とK系別の科目系統図を示す。

 

         S系科目系統図      K系科目系統図

 

         専攻科長よりの説明    シラバスホームページ

 

 学習教育目標と各科目の具体的な対応は次のページ