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ユーザビリティに関する国際規格としてはISO9126、ISO9241、ISO13407が挙げられる。
ここではこれら三規格について説明する。
ISO9126は、ソフトウェアの品質に関する規格であり、品質特性を機能性(functionality)、
信頼性(reliability)、使用性(usability)、保守性(maintenability)、
移植性(portability)に分けている。その中でユーザビリティは使用性として、
理解のしやすさ(Understandability)、学習のしやすさ(Learnability)、
操作のしやすさ(Operability)、魅力(Attractiveness)、
使用性関連適法性(Usability compliance)から構成される概念となっている。
品質特性は定量的に把握できることを重視されるため、ここでのユーザビリティは
概念定義として十分なものにはなっていない。
よって現在国際規格としては次に述べるISO9241第11章の定義の方が一般的に利用されている。
ISO9241-11は、ユーザビリティの定義を行い、ユーザの行動を満足度の尺度によって、
ユーザビリティを規定又は評価する場合に、考慮しなければならない情報を、
どの様に認識するかを説明している。その中では以下のように定義されている。[2]
Extent to which a product can be used by specified users
to achieve specified goals with effectiveness, efficiency and satisfaction
in a specified context of use.
- Effectiveness(有効さ)
Accuracy and comoletenss with which users achieve specified goals
ユーザが指定された目標を達成する上での正確さ、完全性
- Efficiency(効率)
Resources expendedin relation to the accuracy and completeness with
which users achieve goals
ユーザが目標を達成する際に、正確さと完全性に費やした資源
- Satisfaction(満足度)
Freedom from discomfort, and positive attitudes towards the use of the product
製品を使用する際の、不快感のなさ、及び肯定的な態度
- Context of use(利用状況)
Users, tasks, equipment(hardware, software and materials), and the physical and social environments in which a product is used
ユーザ、仕事、装置(ハードウェア、ソフトウェア及び資材)、並びに製品が使用される
物理的及び社会的環境
ISO13407の内容は、コンピュータを応用したインタラクティブシステムに対する人間中心設計活動の指針が記述されているものである。
人間(ユーザ)の視点にたって、人間が使いやすい製品を作るために、一貫したインタラクティブシステムの開発を行うとはどういうことなのか、何をすべきなのかということが書いてある。
この規格では、ユーザビリティという概念を、有効さ(effectiveness)と効率(efficiency)、
それに満足度(satisfaction)という要素から構成されるものとして定義している。
基本的な概念の定義についてはISO9241-11に準拠しており、
この定義の大元はISO9241-11にあるといえる。
2010年の改定により、現在は「ISO9241-210」となっている。[2]
Deguchi Lab.
2014年2月25日