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2.4 ニューラルネットワークの協調 tex2html_wrap_inline1610 競合作用

  ニューロン間のシナプス結合には、興奮性と抑制性の二種類ある。興奮性はw>0であるため、そのニューロンが発火すると他のニューロンも発火しやすくなり、これをニューロン間の協調作用と呼ぶ。抑制性はw<0なのでそのニューロンが発火すると他のニューロンは発火しにくくなり、これをニューロン間の競合作用と呼ぶ。

一般にニューロンが多数相互結合したニューラルネットワークにおいても、同様の効果が各シナプス結合の正負によって生じる。ニューラルネットワークの情報処理過程においては、その情報は各ニューロンの興奮によって担われているため、ニューラルネットワーク上の興奮パターンが重要な意味を持つ。 したがって、正のシナプス結合によってニューロン同士がともに興奮しようとする協調作用と、負のシナプス結合によって他のニューロンの興奮を抑えようとする競合作用が、ニューラルネットワークの並列情報処理の基本的なダイナミクスとなる。[3]



Deguchi Toshinori
1998年03月18日 (水) 13時22分42秒 JST