このニューラルネットワークの振舞いは図2.6に示すように、一種の山下り法(最急降下法)で、なめらかな凹凸を持つ曲面上を転がるボールの動きと同様であり、最終的には曲面のくぼ地(図2.6の極小値である点Aや点B)に収束する。
エネルギー関数がどのような形状を持つかは、シナプス結合分布などのニューラルネットワークの構造によるが、一般に、エネルギー関数は多くの極小点を持つ多安定関数になる。たとえば、各極小点をメモリの内容と考えると、ボールが斜面を転がる過程は、メモリの内容を思い出す相起過程と考えることができる。このような ニューラルネットワークが、内容アドレスメモリとして利用できることが示されている。このような連想記憶メモリの検索時間は、記憶数によらず一定であり、高速の読み出しが可能である。[4]