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カオスニューロン

合原らのヤリイカの巨大軸索を用いた実験により、 ニューロン内にもカオス現象が存在することが明らかにされた[6]。 前章で述べたような従来のニューロンモデルでは、 多数の入力の結合荷重としきい値作用をニューロンの特徴的な機能として採用し、 モデル化を行なってきた。これは、 忠実にニューロンをモデル化すると取り扱いを複雑にし、 その本質を理解するのに障害になると考えられていたからである。 さらに出力関数に関しても階段関数で表されている。

しかし合原らの実験によると、実際のニューロンは2.2節で述べたようなニューロンモデルとは違い、発火後に閾値が一時的に高くなり発火し難くなる性質である不応性を持つことと、ニューロンの応答が離散的ではなく連続的であるということが明らかにされた。

そこで合原らにより、これらの特徴を取り入れたカオスニューロンが考案された。



Deguchi Lab. 2012年3月12日