図4.1に示す4個のパターンを, ニューラルネットワークに相関学習で記憶させ, ネットワークを動作させていくと, 不応性のためにネットワークの状態は平衡点にとどまることなく, 非周期的に様々なパターンをランダムな順で想起していく. この動的想起状態を実現した例を図4.2に示す.
パラメータを調整して与えることにより, 動的想起状態を実現させている. パラメーター各値は図中の左上に示す. またtはネットワークの動作回数(時間) を表し, 初期パターンはランダムなパターンを用いている.
図4.2の動的想起状態では,t=8では,バツを想起し, t=10では,波に近いパターンを想起し, t=46では,再びバツを, t=56では, 星にかなり近いパターンを,t=94では,三角を想起している.
この動的想起状態は相関学習法によって実現されているものだが, 本研究では逐次学習法により実現させ,その改善を目指す.