ネットワークに学習させるパターンを増やしていったときに想起されるパターン数を観察した. 学習させるパターンは,アルファベット順に増やしていき,1のときA,2のときA,B, 3のときA〜C,...とした. 想起できたパターン数は,想起ステップ内で1度でもネットワークの出力に同じ パターンが現れていれば,そのパターンを想起できたと数える. 図5.5は,横軸に学習パターン数,縦軸に想起されたパターン数を表したものである.
図5.5より, 順序固定の非同期は想起されるパターン数が同期とほとんど変わらないが, 動作素子の決定に乱数を用いている 制約ありや制約なしの非同期では,想起できるパターン数が大幅に増え, 10パターン程度までであれば学習したすべてのパターンを想起することができた.
非同期のネットワークは,動作素子の決定に乱数を用いると, 動的想起によって想起されるパターンが増えることが分かった.