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想起頻度の偏り tex2html_wrap_inline1277

全ステップのうちで 学習したパターンの想起度数の度数分布の偏りを示す評価量である. 想起頻度の偏り tex2html_wrap_inline1277 は,式 (5.4)で定義する.

  equation413

ここで,Pは学習したパターンの数, tex2html_wrap_inline1555i番目のパターンが想起された回数, tex2html_wrap_inline1559tex2html_wrap_inline1555 の平均である. このパラメータは大きいほど,想起頻度に偏りがあるということである. 従って,この値は小さいほど望ましい. なお,式(5.4)においてP=1での値がとれないため, 学習パターン数1のときの値は計算しない.

学習パターンの増加による 想起頻度の偏りを図5.7に示す. 縦軸が想起頻度の偏りで横軸が学習パターン数である. 同期と順序固定の非同期では,想起率が1のところがある. これは,1つのパターンのみを想起しているということである. 制約ありと制約なしの非同期は学習パターン数が増えると0.5付近になっている. 乱数を用いた非同期は想起できるパターンの種類は増えるが, その想起頻度にはある程度偏りが生じていることがわかる.

   figure426
図 5.7: 学習パターンに対する想起頻度の偏り



Deguchi Lab.