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5.2 実験モデル

 

本研究で用いた逐次学習法のカオスニューラルネットワークモデルは、図5.1 の相互結合型ネットワークである。このカオスニューラルネットワークに学習させたいパターンを外部入力として継続的に与え、想起段階も利用することによりパターンを学習するのが逐次学習法である。それに対しホップフィールドネットの学習法では、 結合荷重は一意に決まり、ネットワーク動作を必要としない。

ホップフィールドネットワークモデルは、図5.1 において外部入力Aiを初期入力としてのみ用い、ニューロンをカオスニューロンではなく、式(2.1)と式(2.2)で与えられる普通のニューロンに置き換えたものである。また、その時の出力関数は階段関数である。

   figure239
図 5.1: カオスニューラルネットワークモデル

 

 
tex2html_wrap_inline1143 = 0.015 tex2html_wrap_inline1145 = 2.0 tex2html_wrap_inline1147 = 0.95
tex2html_wrap_inline1149 tex2html_wrap_inline1151 tex2html_wrap_inline1153
tex2html_wrap_inline1155 tex2html_wrap_inline1157
表 5.1: 各パラメータ

カオスニューロンにおいてvをニューロンによらず一定値をとるものとして、i番目のニューロンのダイナミクスは式(5.1)となる。また出力関数は式(3.3)で与えられるシグモイド関数を用いた。

  equation260

逐次学習のネットワークでは外部入力として入力パターンを継続的に与える。また、従来のカオスニューラルネットワークを用いた連想記憶モデルの多くはニューロンの出力に関してのみ時間加算を考慮しているのに対し、式(5.1)では外部入力に関しても時間加算を考慮している。式(5.1)の各パラメータの値を表5.1 のように決めた。



Deguchi Toshinori
Mon Feb 26 15:23:22 JST 2001