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5.1 目的

カオスニューラルネットワークに連想記憶をさせるための学習法の一つとして、逐次学習法がある。本研究室の過去の研究により逐次学習法が、従来の相関学習よりも性能が良く、学習に向いていることが実証されている。本研究ではその逐次学習法を用いてパターンをどれだけ学習出来るかを調べた。

学習させるパターンの入力には、過去の研究では、アルファベットの大文字、小文字をパターンとして学習に用い,ネットワークの学習可能個数やノイズ耐性などの特性をとったが、入力パターンには偏りや類似性が多く見られたため、一般的ではないといえる。そのためネットワーク自体の特性というのは正確にはとれていないと思われる。ネットワーク自体の特性を得るためには、入力パターンに偏りや類似性がないものを使用すべきである。そこで本研究では入力パターンには、白と黒の点がランダムに作られたパターンを学習に用いた。ランダムに並べられるためパターンには偏りや類似性がないものとみなすことが出来る。

実験の方法としては、学習させるパターンの条件に変化をつけるため、黒くする部分の数を7種類用意した。学習させる条件においては、学習個数、繰り返し回数、学習回数を変化させ、それぞれにおいて、学習可能なパターン数にどのような特性が見られるかを調べた。この特性より高効率な学習のできる条件について検討する。



Deguchi Toshinori
Thu Jul 13 13:13:35 JST 2000