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ニューロン間の協調作用・競合作用

ニューロンはのシナプスはその結合荷重の大きさにより、興奮性と抑制性に分けることができる。

tex2html_wrap_inline1048 のシナプスは興奮性シナプスと呼ばれる。 このシナプスを持つニューロンが興奮すると、結合先のニューロンも興奮しやすくなり、二つのニューロンが同時に興奮しやすくなることになる。 これをニューロン間の協調作用と呼ぶ。 また逆に tex2html_wrap_inline1050 のシナプスは抑制性シナプスと呼ばれ、このシナプスを持つニューロンが興奮すると結合先のニューロンは興奮しにくくなる。これをニューロン間の競合作用と呼ぶ。つまり協調性とは、相互結合したニューロンの一つが、他のニューロンに自分と同じ状態を促すものであり、逆に競合性とは他のニューロンに自分とは逆の状態を促すものである。 一般に、ニューロンが多数結合しているようなニューラルネットワークにおいてもこの作用が、シナプス結合により発生する。ニューラルネットワーク上の情報処理は各ニューロンの興奮によって行なわれるため、ネットワーク上での興奮パターンは重要な意味をもつ。そのため協調作用と競合作用はニューラルネットワークにおける情報処理の基本的な振舞いとなる[4]。



Toshinori DEGUCHI
2003年 4月23日 水曜日 17時51分42秒 JST