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実験結果

量子化を行なった結果 学習成功数は図 2 となった。 40セット終了後に処理を加えたネットワークの学習結果は、 26パターンすべて学習できていた。

   figure64
図 2: 量子化幅1の学習成功数

どれも、何も処理を加えずに学習させた時とほぼ同じ経過をたどり 学習に成功していた。

この実験では量子化による影響が見られなかったが 結合荷重の取り得る値をより少なくしても学習が可能かを調べるため、 量子化の幅を大きくして学習を行なった。

量子化幅を5、10としてネットワークに処理を加え実験を行なったところ、 量子化幅を5としたネットワークの学習成功数は 図 3 のようになり学習できなくなったり、 学習できるパターン数が減っていた。 しかし、40セット終了後に処理を加えたネットワークはすべてのパターンを学習していた。

   figure74
図 3: 量子化幅5の学習成功数

量子化の幅を10とした時は40セット終了後に処理を加えたネットワークが 11パターンの学習に成功していただけであり、 それ以外のタイミングで処理を加えたネットワークは どのパターンも学習することができなかった。 結合荷重の値を調べたところパターン毎、セット毎に処理を加えたものは 結合荷重がすべて0となっていた。 これは、量子化幅に対して結合荷重の総変化量が小さく、 量子化によって学習が進まなくなってしまったためだと考えられる。 また、40セット終了後に処理を加えたネットワークの結合荷重を調べたところ -20、-10、0、10、-20の5個のみとなっており、ネットワークにパターンを学習させるには 結合荷重の取り得る値の数が少な過ぎるため11パターンしか学習できなかったと考えられる。



Toshinori DEGUCHI
2005年 2月 1日 火曜日 16時14分46秒 JST