ニューラルネットワークとは、前に述べたニューロンにより構成された ネットワークのことである。 つながっているそれぞれのニューロンが信号を送受信しあうことにより、 ネットワークを構成している。 このニューラルネットワークには相互結合型と階層型のネットワークが存在する。 相互結合型の図を図 2.3に、また、階層型の図を図 2.4 に示す。両方の図において、○はニューロンを表し、矢印はニューロンからの 信号の進む向きを表している。 相互結合型というのは、それぞれのニューロンが、信号を送るだけでなく、 信号を受信することもある形のことである。 次に、階層型というのは信号の流れというのは一方的であり、 信号をおくったニューロンから信号を受けるということのない 構造になっている。
この2つを比較した場合、信号が一方に流れていき、フィードバックのない 階層型の方が動作が簡単である。
次に、ニューラルネットワーク内で 協調と競合が行なわれていることについて説明する。 これには興奮型と抑制型というシナプス結合の違いが関係している。 まず協調というのは興奮型のシナプス結合をしているニューロンが発火した場合、 他のニューロンの発火を促す作用をするというもので、逆に競合というのは 抑制型のシナプス結合をしているニューロンが発火した場合には、 他のニューロンの発火を抑える作用が起きる。 これが協調と競合である。