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第1章 序論

  生物の脳、神経回路網をモデルとしたニューラルネットワークは最近、 画像処理、パターン認識の分野で活躍している。

本研究ではそのニューラルネットワークをより生物に近付けようと考えられた カオスニューラルネットワークを用いて、 サーチアクセスを実現するプログラムを完成させる。

サーチアクセスとは、パターンを入力し、 そのパターンから目的のパターンを検索する直接アクセスではなく、 パターンに特徴を割り当て、 その特徴を入力することにより目的のパターンを検索することである。 特徴を入力し、その特徴を持ったパターンが見つけ出されれば、検索成功である。 簡単なことに思えるが、普通のニューラルネットワークではそれができない。 よって、カオスニューラルネットワークを用いることで対処している。

カオスニューラルネットワークを用い、 相関学習により四つのパターン、``バツ、三角、波、星''を学習する。 そしてパターンに特徴を一対一に対応させ、 その特徴によるサーチアクセスを実現する。 ここまでは昨年までの研究により完成している。

しかし昨年までのプログラムでは少しパラメータを変化させることにより、 検索が終らなかったり、目的以外のパターンを捜し出すことがあった。 ここで昨年までのプログラムをパラメータに対して強くし、 いろいろな場合を試してみることが本研究のテーマである。 具体的には、

といったことが挙げられる。 このサーチアクセスが実現することにより、 パターンを特徴で分類し、検索することができると考えられる。

本論文では、カオスニューラルネットワークのもととなるカオス (第 2章)、 ニューロンとニューラルネットワーク(第 3章)、 そしてカオスニューロン(第 4章)と、 ニューラルネットワークの学習法(第 5章)、 サーチアクセス(第 6章)について説明し、 実際にサーチアクセスを行ない、結果を検討する。(第 2章) そして最後にまとめとして結言を示す。(第 2章)



Deguchi Toshinori
1996年11月14日 (木) 12時50分06秒 JST