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自然言語とは

自然言語処理の「自然言語」とは、コンピュータが理解できる言語として用いられている「プログラミング言語」というのに対して、人間が日常的に使っている言語を「自然言語」と呼び、区別する目的で用いられている。 日常的に使われている自然言語で例を挙げると、どこの高専出身か聞かれた時に、「私は岐阜です」と答えると、聞いた側は、岐阜高専出身であることを理解する。自然言語は使用可能な表現や形式に制限がなく、表現力や柔軟性が高い。そのため、解釈する側にも柔軟性が必要となっているのが自然言語の特徴である。 それに、対してコンピュータに用いられているプログラミング言語で、「私は岐阜です」を一意に解釈しようとすると、「私=岐阜」というように解釈してしまい、おかしくなる場合が出てくる。プログラミング言語では、命令があった時にそれに対する動作は厳密に定められている。極端に今の命令に対して、違う動作をしてしまっては困ることになる。 このように、自然言語は表現力や柔軟性が高く、解釈する側も多様な解釈の中から適切な選択をしなくてはいけない。その一方で、命令に対して決められた動作をするコンピュータに、多様な解釈のような曖昧なものを処理させるのは容易ではなく、このような表現の曖昧性が自然言語処理を難しくしている。



Deguchi Lab. 2012年3月9日