ニューロンによって動的細胞集成体を実現させるために、 ニューラルネットワークに信号の到達時間という概念を取り入れることにする。 ここでいう信号の到達時間とは、あるニューロンの出力が 別のニューロンに入力されるまでの時間のことである。 このときのニューロンの入出力関係は、信号の到達時間を と表すと次の様になる。
式3.2をみると、 ニューロンの出力に過去の信号が影響していることが分かる。 このニューラルネットワークをモデルで表すと 図3.1となる。
このような信号の到達時間を考慮したニューロンを同期ニューロンと呼び、 同期ニューロンによるニューラルネットワークを 同期ニューラルネットワークと呼ぶことにする。
同期ニューラルネットワークにおいて信号の到達時間を ニューロンの組合せ毎に変えることで、 ニューロンには過去の様々な時間の信号が入力される。 これによって信号の同期をとることが可能になると考えられる。