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実験2の背景と目的

5.3節で得られたデータの中から学習セット回数と学習パターン数の関連性を調べた。 その結果を図5.3に示す。

図 5.3: 200素子における学習セット回数と学習パターン数
\includegraphics[scale=0.5]{exp2-1.eps}

これはネットワークの素子数200における実験データの一部である。 逐次学習において5.2節で定義された学習セット回数は、 全体の学習における学習の時間的経過を示しているといえる。 この図5.3をみると、 学習を前半と後半に分けた時、前半では学習パターン数が大きく増加している。 一方で後半では学習パターン数に大きな変動は見られない。

ここで学習の後半に学習パターン数がわずかしか増加しなかったのは、 $\Delta w$の値が大きすぎたのではないかと考えた。 逐次学習が従来の学習に比べて多くのパターンを学習できるのは、 結合荷重が取りうる値の幅にあるという研究結果がある。[13] 後半において、より学習を進めるためにはより細かく結合荷重の値を取れる必要があるのではないか。 つまり学習の時間的経過に併せて$\Delta w$の値を減少させれば、 全体を通して学習パターン数の増加が望めるのではないかと考えた。



Deguchi Lab. 2010年3月5日