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実験結果・考察

実験結果としてグラフに出力したものを図 5.8(a),(b)で示す。グラフの種類は実験5.3と同様のものである。
図 5.8: 遅れ時間による諸回数の変化2
\includegraphics[scale=1]{experiment8_1.eps}

(a)正弦波

\includegraphics[scale=1]{experiment8_2.eps}

(b)方形波

図 5.8(a)〜(b)だけでは分かりにくいので、各波形において成功回数、収束回数、発散回数の比較を図 5.9〜図 5.10に示す。

図 5.9: 正弦波における比較
\includegraphics[scale=0.6]{experiment9_1.eps}

(a)成功回数

\includegraphics[scale=0.6]{experiment9_2.eps}

(b)収束回数

\includegraphics[scale=0.6]{experiment9_3.eps}

(c)発散回数

図 5.10: 方形波における比較
\includegraphics[scale=0.6]{experiment10_1.eps}

(a)成功回数

\includegraphics[scale=0.6]{experiment10_2.eps}

(b)収束回数

\includegraphics[scale=0.6]{experiment10_3.eps}

(c)発散回数

ここから、予想通り2種類の波形において学習の成功回数が向上した。数値的に計算を行うと、すべての遅れ時間の平均回数が46.86から57.53へ約10%の増加が確認できた(正弦波の場合)。一方、失敗数について見てみると収束回数については変化がなく、発散回数は成功回数とは逆に10%ほど減少していることがわかった。これより、前の実験で発散していた場合が成功に変化したのではないかと考えることができる。これより、前実験で仮定したように、伝播誤差が大きいために発散回数が多くなってしまっているということが確かめられた。

本実験のまとめとして、学習法を 5.4.1項に記載したように変更することで、安定した学習を行うことが出来ることがわかる。しかし、遅れ時間が大きい時の特徴である収束速度がどのように変化したかは不明であるため、検証が必要である


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Deguchi Lab. 2012年3月9日